世の中には「ブラックリスト」という言葉があります。
この「ブラックリスト」とは、例えばクレジットカードやローンなどの支払いを長期滞納した場合に、「信用情報機関」にその情報が登録されることを指します。

何か金銭トラブルを起こした人間の一覧表のようなものが存在する訳ではないので、そこは安心して下さい。

で、この「信用情報機関」と呼ばれる組織にもいくつかありますが、奨学金を借りている方が注意すべきは「全国銀行個人信用情報センター」という機関です。

実は、奨学金の滞納情報も「全国銀行個人信用情報センター」に登録されます。
具体的には、3ヶ月以上連続で滞納をすると登録されることになります。

「全国銀行個人信用情報センター」とは全国銀行協会が運営する「信用情報機関」で、銀行などの金融機関が主な会員になります。
そこに日本学生支援機構(JASSO)も加盟しているために、奨学金の滞納情報も登録されてしまいます。

つまり、奨学金を滞納すると、その情報は各銀行間などで共有されることになります。

もちろん、滞納情報は永遠に残るわけではないですが、数年間は保有されることになります。

情報が保有されている期間は、住宅ローンの為の借り入れや、クレジットカードの新規発行、キャッシングなどが難しくなります。
それに、発行済みのクレジットカードまで利用を停止されてしまうこともあり得ます。

もし、奨学金の返済を滞納した経験がある方で自分がブラックリストになっていないか心配な方は、「全国銀行個人信用情報センター」に開示請求を行ってみて下さい。

 

もし奨学金の返済が経済的に困難になった場合には、早めに日本学生支援機構に連絡して返還期限猶予願を提出して下さい。

猶予期間中は「信用情報機関」に滞納情報として登録されることはないですが、申請していないと滞納情報として登録されてしまいます。
一度登録されてしまうと、その情報は削除できないので注意する必要があります。
https://www.jasso.go.jp/faq/shogakukin/henkan2/11/1332019_11290.html

 

今の時代、経済的に厳しい家庭は増えています。
「これから奨学金を借りようとされている方」や「既に現在借りている方」は、奨学金の返済時の事もしっかりと考えておくようにして下さい。

また、学校を卒業してこれから返済を開始される方は、決して滞納することが無いように気を付けて下さい。

私も日本学生支援機構から奨学金を借りながら大学に通った一人です。
現在も返済中ですが、滞納だけはしないようにしています。

 

因みに、奨学金にもいくつかの種類がありますが、「全国銀行個人信用情報センター」に加盟しているのは日本学生支援機構だけです。
他の機関で奨学金を借りている方の場合には滞納しても影響はないです。

と言っても、滞納自体はいい事ではないので、きっちりと返済するように心掛けましょう。

 

また、このようなお話をすると、「そもそも奨学金を借りること自体がまずいのでは?」と思われるかもしれません。
が、あくまで3ヶ月以上連続で滞納しなければ問題はありません。

毎月きっちりと返済していれば「信用情報機関」に登録されることも無いので、そもそも金融機関が奨学金を借りているかどうかを知ることもありません。